二次元オタクが突然ジャニーズにハマった話
突然だが、ジャニーズにハマった。
本当にそれは突然だった。二次元オタクならば、突然沼にハマるという経験はそこそこあるだろう。あるあるだと思ってる。
そう、突然沼にハマったのだ。ジャニーズの、King&Princeという沼に…
King&Prince(以下キンプリ)にハマった経緯はやや複雑だ。
長い上に、無駄な情報なので、その辺りはご了承ください。
まず、私は生粋の二次元オタクである。某超次元サッカーアニメに始まり、現在はアイドルやら役者やら文豪やら刀やらとにかく色んなものを育成したりしている。それらのソーシャルゲームや漫画を原作とした舞台を観劇することはあったが、まあ三次元にハマることは二次元オタクとして生き始めて約9年間、なかった。
だがしかし。だがしかし、だ。
ある日、キンプリの先輩グループであるSexyZone(以下セクゾ)のバラエティ番組を、偶々観た。今思えば、全ての始まりはここな気がする。
確かそのバラエティ番組は、セクゾのメンバーが三日間でさまざまなことにチャレンジするといった内容だった。
そこでメンバーである佐藤勝利くんと松島聡くんがモノマネにチャレンジしていた。その練習風景を観て、私はたいへん心を打たれた。
セクゾについては全然詳しくないのだが、「優等生キャラ」と説明されていた佐藤勝利くんが、モノマネが上手くいかずに松島聡くんに「ごめん」と謝ってるシーン。
どうしてだかわからないけれど、私は泣きたくなった。佐藤勝利くんも松島聡くんも、すごく真剣に練習していた。すごく一生懸命だなあ、と何気なく観ていた私は思った。
もちろん三日間で客に見せれるほどモノマネが上達するわけない。そんなことわかっているのに、すごくすごく一生懸命で、それで上手くいかなくて、「ごめん」と謝る佐藤勝利くんの姿に、「この子はなんて一生懸命な子なんだ」と胸を打たれた。
それからテレビでちょいちょい佐藤勝利くんの姿を観ると、思わず観てしまうようになった。
バイトで多忙な中観た24時間テレビで、彼が泣きながら言った「パパママ、産んでくれてありがとう」という言葉には涙が止まらなかった。実家の両親の顔を思い出して泣いた。
…とまあこんな感じで、最初は佐藤勝利くんが気になっていた。その時点でジャニーズへの興味が少しあったのだろう。
ではなぜそこからキンプリへ?という話なのだが、これは私の友人が関係している。
私の友人はジャニーズJr.に詳しい。おそらくジャニーズに詳しい方はこの辺りで察してくれただろう。そう、ジャニーズJr.のグループであったMr.King(平野紫耀、永瀬廉、高橋海斗)とPrince(岸優太、岩橋玄樹、神宮寺勇太)がくっついてデビューしたのがキンプリなのだ。そして友人は永瀬廉くんのファンだった。当然彼女はキンプリとしてデビューした後、たくさんのメディアに出ているキンプリをくまなくチェックしていた。
彼女は大学で私にキンプリが載っている雑誌を見せてくれた。そこにいるではないか、佐藤勝利くんにそっくりな男の子が…
その子が現在の推しである平野紫耀くんである。調べていただければわかると思うが、佐藤勝利くんと平野紫耀くんは髪型によっちゃあかなり似ている。当時ジャニーズが全くと言っていいほどわからなかった私からすれば、そっくりである。
そこから平野紫耀くんについて調べ始めると、出るわ出るわ天然エピソードと超絶イケメンな写真が。主演ドラマである花晴れが無事最終回を迎え、2枚目のシングルであるMemorialが発売されて波に乗っている頃だ。(ていうかつい最近)
天然エピソードは言うまでもなくめちゃくちゃ可愛い。最高。バイトと大学で多忙な死んだ私の心を癒してくれるキュートさである。
しかし、彼にはなんとも言いようがない儚さというか、なんかこうパッと消えてしまいそうなそんな感じがして、たまらんのだ。
そこからはもう平野紫耀くんに夢中になってしまった。
だが、キンプリにハマった要因は平野紫耀くんだけではない。
キンプリのデビュー曲、シンデレラガール。
この曲がめちゃくちゃ良い…
是非その歌詞を一部引用させていただきたい。
「やがて シンデレラガール
魔法が解ける日が来たって
いつになっても 幾つになっても
ボクはキミを守り続ける」
「だれもがみんな嘆いている
"恋の魔法には期限がある"
"時がたてば 宝石もガラス玉さ"
もしもそんな日が来たって
キミは朝の光にかざして
それを耳元に飾るだろう
ボクはまたキミに恋するんだろう」
そう、こちらの歌詞からもわかる通り、この曲には「魔法が解かれたあと」のことが描写されている。
オタクになって約9年。推しキャラが自分の実年齢より下になるキャラクターも少なくない。歳をとるしかない、次第に大人になっていく焦りを感じていた私にとって、「魔法が解けてしまったあとも守り続ける」と歌ってくれるこの曲の素晴らしさ。天才だと思う。(ちなみに二枚目のシングル、Memorialでは永遠も誓ってくれる。)
もちろん、メロディーもめちゃくちゃ頭に残る。そしてメンバーの一人、岸優太くんがはちゃめちゃに歌が上手い。びっくりする。とにかく歌が上手い。
さらに私が驚いたのは、
「えっ、メンバー全員ダンスうまくね…?」
ということだ。
ダンスは中学生くらいまでクラシックバレエをしていた程度にしか経験していないが、素人が見てもわかる。上手い。
他のジャニーズが下手と言っているわけではない。だがキンプリが踊っているところを初めて見た私は、その想像以上の上手さに魅せられた。
こうしてシンデレラガールとMemorialをタワーレコードさんでポチってキンプリ沼にようこそ!した訳である。
他にも岩橋玄樹くんのまるで二次元から出てきたような可愛さに魅せられたり、彼と神宮寺勇太くんの関係性に感動したり、高橋海斗くんのキレキレダンスや素晴らしい末っ子感にやられたり…といった感じで見事に転げ落ちた。妹(二次元、坂道グループオタク)に報告したところ「なにがあったし」と言われた。それくらい突然だった。
そして平野紫耀くん主演の映画、「ういらぶ。」が11月9日に公開ということもあってか、バラエティ番組に平野紫耀くんがめちゃくちゃ出る。また、10月から岩橋玄樹くん、神宮寺勇太くん、高橋海斗くん主演のドラマ、「部活、好きじゃなきゃダメですか?」がスタートということもあって彼らもバラエティに出る。
しかし私はバイトの関係でゴールデンタイムの番組は殆ど観ることができない。22時からの番組もギリギリ間に合うか合わないかといった感じだ。だが我が家のテレビには録画機能はない。
推しが出ている番組は見逃したくない。何より何度も繰り返し観て癒されたい。
良い機会だし、ちょうど夏休みで稼いだバイト代が入ったところだし!
…ということで、推しのために録画用ハードディスクを購入した。
まさかジャニーズにハマってCDまで買って、さらに録画用ハードディスクを購入するとは思わなかった。
夏休みからバイトやら大学の実習やらで疲れてソーシャルゲームにも満足にログインできない、本も読めない、ゲームもやる時間がない日々が続いていた。季節の変わり目で体調を崩してしまい、そこからずるずると体調不良を引きずってなかなかベッドから動けない週もあった。体が動かせないとき、音楽というのは強い。今の時代、スマートフォンに好きなCDを取り込んでおけば、すぐに音楽が再生できる。そういった点で音楽は体を動かせないときにはうってつけだ。気分もスッキリする。
そんな時に出会ったキンプリのシンデレラガールは、私が好きなロックでもないし、厭世的な歌詞でもない。
けれど、偶にはこういう音楽も良いなあ、と思った。
キラキラと輝く彼らはとても眩しくて、私には眩しすぎるくらいだ。けれど、彼らのような光を、ずっと見ていたいと思った。
キラキラした世界は苦手なので、ライブはまだしんどいかもしれないが、いつかライブも行ってみたい。そして、これからも彼らをそっと応援したい。
とりあえず、ういらぶ。を観に行くと心に決めた。